【2】寄付すればOK?
では、私達は、バングラデシュで一体何をしようとしているのでしょう。
バングラデシュは日本の10分の1以下の収入で、 一般市民は、1日働いても600円稼ぐのがやっとです。 雇用機会も少なく、地方の女性にいたっては、職業訓練の機会もなく、貧しさに甘んじるしかないのが状況です。 外で働けない女性はいわゆる「身売り」をしたり、両親が子供を売り飛ばしたり・・・。外国に出稼ぎにいって、 長い間家族が離れ離れ、夫婦子供も離れ離れという状況も少なくありません。
こうした発展途上国の状況を改善していくには、 ただの寄付や援助では根本的解決にならないと私は思っています。だから、 タクシーに乗っていて近寄ってくる道端の物乞いにはお金をあげたことがありません。ある意味、冷酷だと思います。
この間、夜中12時すぎに、 とある事情で空港に行かなくてはならない事態が発生しました。 私達が乗ったタクシーにある男の子が近づいてきて、「10タカ、 10タカ」 と叫びます。見ると、 手には10束以上のバラの花がありました。 日本だったら1000円はするでしょう。そんな花束をわずか20円ほどで捨て売り。 利益なんかおそらくないでしょう。
横にいた主人に利益は出るのかと聞いたら、「出るも出ないも、 これで売れなかったら、捨てるしかないから、利益がなくても原価で買ってばもうけものと思ってやってるんだ。」といってました。
彼は、車が動いても、走って追いかけてきました。
あなた達しか頼る人は、もういないんだ。
そういう真剣な顔で追いかけてきます。
ほんとうにかわいそうです。あまりにもみじめです。
10タカあげて、 バラはもらわずに行こうか。冷酷な(笑)私でさえも、そこまで考えました。
だって、もう夜12時過ぎてるんですよ・ ・・。
多分年は10歳ぐらい。
普通なら寝てますよ、おっかちゃんの胸の中で・・・。
そうして、考えてるうちに、車は、彼から離れていきました。
そのとき、私が10タカをあげたとしても、 本当の意味で彼の人生は変わるでしょうか?
もし道端の人にあげるべきものがあるとしたら、 こんな惨めなことをしなくても、お金を稼いでいける、そんなビジネスのヒント、ビジネスチャンスしかないと思っています。
昨年、主人と共同で、社会奉仕グループMachizoを設立しました。 バングラデシュ政府にも組織として認可をいただいています。
目的は、この国を変えるためです。
もちろん、全世界の政府が、大手の企業が、 大手のNGOが、 バングラデシュのために様々貢献しています。
ただ、あなたが、私が道端で出会う、 その人にはその救いの手が差し伸べられないことが多いのです。
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