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バングラデシュの住宅事情

2005年暮れー2006年春にかけて、我が家も引越しをしました。その体験に基づいて、物件探しの極意をお伝えします(笑)。

概要

ダッカ市内はものすごい勢いで、マンションが建設されています。 こんなに人がいないんじゃないか?って思うんですけど、でも満室。どっから人が出てくるんでしょうね。 物件の種類としては、大きく分けて、3つになると思います。

場所によっての相場ですが

ボナニ・グルシャン・ダンモンディ マンションタイプ:20000TK-(2010年1月現在かなり値上がりしています)
シャモリ マンションタイプ:7000TK-
ファームゲイト・モハメドプル アパートタイプ:5000TK-という感じです。ダンモンディの隣にあるラルマティアも一時は安いといわれていましたが、最近はほとんどダンモンディと変りません。ダンモンディ27通りから ちょっと入ったところのラルマティアでは2LDKで12000TKというアパートタイプの物件がありましたが、30年以上前のもので、トイレの便座は黒く 汚れがこびりついて、全部取り替えてもらわないと、日本人は使えないような感じでした。でも、予算を決めて突き進めば、結構掘り出し物が出てくるものだな というのが感想です。

そして、マンションですが、アキ状態は、建設会社、あるいは一人の大家が管理しているというよりも、その 物件を買った人が独自に管理して、借りる人を募っているという状況も多く見られます。その場合には、TO-LETのパネルに電話番号が書いてありますの で、そこに電話して詳細を聞く形になります。

 

  1. 一軒家
  2. :多分、大使館関係の方ぐらいしか借りないのでは?

  3. 大家がそこに住んでいるアパートタイプ
  4. :一応、3、4階建てなんですけど、大家がそこのワンフロアに住んでいて残りのフロアを貸してい るというタイプです。マンションに比べると賃貸料も安く、アドバンス(日本でいう敷金)も1ヶ月とか低額でOKの傾向にあります。水の確保、セキュリティ など、大家の生活にもかかわるので、環境的にはしっかりしているところが多いでしょう。

  5. マンションタイプ
  6. : ASEET、SOUTHBREEZEなど、大手の不動産会社が建設、管理しているのがマンションタイプです。部外者がいくと、門番が訪問先の家にインター フォンで連絡し、了解を得てから中に通すという しっかりしたセキュリティのところも多くなっています。外国人が済む場合は、このような感じのところがよいでしょう。日本と同じように(?)排水パイプ、 カラン、サッシのたてつけなど、結構手抜きをしていたり、上層階に水を上げるポンプが弱かったりして、給水に問題がある場合もあります。そこはチェックす べきでしょう。 そして、間取りですが、日本の部屋を見慣れている私達には、広すぎるぐらいの間取りになっています。バングラデシュは数家族が集まって住むことも多いため のようです。一人暮らしというのは基本的に出来ないような間取りばかりですので、現地の未婚の若い人たちは友達が数人集まって一つの部屋に住んでいます。

基本の探し方

日本だと、部屋探しは不動産屋さんですが、バングラはそれほどシステム化されていませんので、住みたい場所を決めて、歩いて空き部屋を探す必要がありま す。 道を歩いていると、TO-LETっていうパネルが、建物の門のところに貼ってあるんですけど、これが入居者募集のしるしです。公衆トイレではありませんの で、間違っても駆け込まないで下さい。

 

建物には必ず門番がいますから、「エイ トーレット コト スクエアフィート?」(この貸し部屋は広さは何スクエアフィートですか?)って きいて、まず大体の広さを把握し、そのあと、「バラ コト?」(賃貸料はいくら?)って聞きます。 ※1スクエアフィート=100tkというのがダンモンディでの相場のようです。 そして予算内だったら、「イクトゥでクボ」(ちょっと見よう)とかなんとかいって、実際に部屋に連れて行ってもらいます。場所によっては、門番とかが鍵を 管理しているところと、大家が管理しているので、電話でアポをとってからというところがあります。

 

いわゆるマンションでは、通 常、賃貸料のほかに、管理費(サービスチャージとかいえば分かると思います)が3000tkが取られます。この管理費には、門番などのセキュリテジコスト と、水道代が含まれます。水道代が管理に含まれるのは、マンション全体の水槽に毎日水を給水車で運んでもらい、それを共同で使うためです。新しい建物は大 方この様式です。ですので、乾季には、結構水不足で大変な目にあうことも多いようです。

 

日本では新生活が始まる前の2月空き が出てくるようですが、バングラデシュでは毎月月初めにアキがでて、月末までに契約、月初めから入居というサイクルのようです。いい物件を探したい場合 は、月初めがねらい時です。また、アキがあっても、瞬間風速で翌日消えていたという場合も多いですから、こまめに見て回る必要があります。

チェック項目

物件を決めるときの重要項目があります。

  1. 物件の周辺には何があるか?
  2. バングラデシュでは、学校への朝昼(夕方ではなく、お昼には授業が終わる)の送り迎えは車で成されることが多いです。その車というのも、一人の学生に対し て1台という感じで、学校がある道路では、朝8時ぐらいからクラクションが鳴り響き、すごい騒音と渋滞に見舞われます。 静かな環境がよいという人の場合も、公園などが近くにあったり、あまりに静か過ぎるときは、夜、犯罪の温床になりかねません。夜出歩くと危険な場合もあり ます。 それと、バングラデシュはムスリム国ですから、モスクが日本のコンビニ以上に隣接しています。お祈りの時間になると、アザーンという、呼びかけの声が流れ ますが、万が一、モスクとモスクの狭間で、複数のアザーンが聞こえてくるような場所だと、すごい騒音に変化します(汗)。私は居住区で体験したことはない ですが、明け方、道を歩いているときよく遭遇し、耳をふさぎたくなったことがあります。 もう一つ、建設ラッシュですので、隣の敷地で建設が行われているときは要注意です。バングラデシュの建設現場は、あまりプロ意識のない人たちが、そこに住 み込んで作業をしているコトが多いので、朝から晩まで騒音がしている場合があります。知人もそれで夜寝れなくなった体験があります。また、ホコリもすごい です。そして、完成後は、光がさえぎられ、エアコンの室外機から吹き出る熱風でやられてしまいます(実話)。 この辺の兼ね合いがなかなか難しいところですが、自分で妥協できるところと出来ないところをはっきりさせて、許容範囲の物件をリストアップしていくとよい でしょう。

  3. 部屋の設備
  4. バングラデシュは、停電が多いです。暑い時期は、場所ごとに電気が定期的に止められますので、1日5回とかの停電があります。昼間はまだいいのですが、夜は真っ暗になるので大変です。大きいマンションだとジェネレーター(発電機)は通常ありますが、アパートタイプだとないところがありますので、そのときは、非常用の蛍光灯等を準備する必要があります。この辺も確認しておきましょう。それから、バングラデシュは基本的に、包丁は床で使うものですし、使用人が調理するので、台所が貧弱です。新しいマンションタイプはその限りではありません。

  5. 大家の人柄・経済的状況
  6. いくら物件がよくても大家さんに問題がありそうな場合は、借りるのをやめましょう。大家さんによっては、賃貸料だけで生活しているので、支払などにすごくシビアな場合があります。また、アパートタイプによっては、電気量、水道料のメーターが一緒になっているので、均等に分けて払うのですが、仮にある月、水道代が増えた場合は、真っ先に非難されます(笑)。日本人の場合は、あまり聞かれないですが、借りる側の家柄、仕事などあまりに細かく聞いてくるようなら、神経質すぎる場合もありますので、慎重に判断しましょう。

  7. 賃貸料に含まれるもの、含まれないもの
  8. バングラデシュでは、家庭から出たごみは、ごみやサンが毎日集めに来てくれます。マンションだと管理費の中に含まれていることが多いですが、アパートタイプだと、各家庭で負担する場合もあります(月50tkぐらい)。また、先ほど述べたように、電気代、水道代は賃貸料あるいは管理費に含まれているのかどうか、確認しましょう。


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