国家予算案 ・ムハンマド・ユヌス氏
□今日の?(〇_o)/! 国家予算案
現在、バングラデシュでは、国会が召集され、予算案が検討されています。
先週の新聞によると、予算総額は、5724.8億TK。主な収入源は、税金。用
途のトップは教育と情報技術(13%)でした。
国家予算の負担を軽くするために、今回提案されたのは、車の価格、国内便の
運賃値上げなどです。反対に値下がりするのは、携帯電話料金、砂糖、卵、牛
乳の価格など。
話は、ずれますが、この間、駅前の不法駐輪についてNHKでやっていました。新
宿区(だったと思います)では自転車管理費だけで、年間数十億円使っている
というのです。これだけのお金があったら、ほかのことにも使えるのに・・・。
となんだかむなしくなってしまいました。
バングラデシュは、融資を受けていながら、結果を出せていないという批判も
多く受けているようです。国家発展のために、必死にならなければならない、
このときですから、国会でしっかりとした予算案決議がなされることを願いま
す。
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□今日のレシピ バングラ人物伝 ムハンマド・ユヌス氏(64歳)
ユヌス氏は、マイクロクレジットを生み出し、広めたことであまりにも有名で
す。現在はグラミンバンクの総裁として、広く社会に貢献していますが、先日、
日経アジア賞を受賞し、来日したことは、記憶に新しいです。
マイクロクレジットを直訳すると、小口融資。貧しい女性たちに無担保で融資
し、経済基盤を作る手助けをするものです。
経済学者として米国への留学経験もあるユヌス氏ですが、若き頃、富める者は
更に富み、貧しい者はさらに貧する社会の状況に疑問をもっていました。中流
階級でありながら、貧困層に対して配慮を怠らなかった母親の影響が大きいよ
うです。
あるとき、ユヌス氏は貧困層の家庭を訪問していました。このとき、マイクロ
クレジットの発祥となる、女性グループとの出会いがあったのです。
彼女たちは、竹細工作りと販売を手がけ、経済活動をしていたグループでした。
資金がないために、高利貸しから資金を調達し、家族ともども1日1食もままな
らないほど、返済に苦しんでいたのです。見かねたユヌス氏は自分の財布から
約3000円を取り出し、無利子無担保で貸しました。
それからというもの、自分が今まで築いてきた地位も名誉も投げ捨て、資材す
べてをなげうって、貧困救済のため、小口融資を続けてきました。
結果は見事、全額返済。
依然として民間の銀行は貧困層に冷たく、無担保で融資はできないという姿勢
でした。2年間で得た実績に自信を得たユヌス氏は、1983年、貧困層のための銀
行、グラミンバンクを設立したのです。グラミンとは、ベンガル語で、村を意
味します。
それから20年、マイクロクレジットは60カ国以上で採用され、ユヌス氏はノー
ベル平和賞候補者に名前があがるほどの功績を残しました。
趣味と呼べるものは、まったくない。
そういいきるほど、貧困撲滅にその人生をかけて来た、人物なのです。
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□編集後記
来週25日、隣人がアドバイザーとしてかかわっている、ある団体の10周年記念
式典があります。記念誌を発行するのに、だんなと2人でデザインを手がけまし
た。
イラストレーターで全ページをほぼ完璧に仕上げ、出力すればいいだけの状態
にしましたが、印刷所は、なぜかそのデータを使おうとせず、自分たちで一か
らページを作っています。
しかも、まったく別のデザインで。
私たちが費やした時間は何だったの? という感じです。
バングラデシュでは、お金を取るために、わざわざこうしたことをすることが
多いとか。日本でなら考えられません。彼らにとっても、新規でページのレイ
アウトをするのは、時間がかかるわけだから、浮いたその分でほかの仕事がで
きるのに。
彼らの仕事を見に行った隣人は、「こんなデザインにしろと言ってない!」と
怒りましたが、怒れば怒るほど、「バングラではこれがいいんだ!」と、かた
くなに主張するばかり。そばにいたコビールも、「これがいいね。」と相手の
調子に飲まれています。
隣人は、見本として持っていった中国の記念誌を広げて、「これは、装飾が派
手だから、あなたたちは好きでしょう?」と質問。「おお、こういうのがいい
んだ」と喜ぶ彼らに、「でもね、日本人は、違うんだよ。こういうようなシン
プルなのが好きなんだ」と話すと、やっと理解できたようで、持っていったデ
ザインと同じく作り始めたそうです。
コビールだけだったらどうなっていたことか・・・・。
あれから、2日たちますが、2ページ目以降が同じ仕上がりになっているかは疑
問です。
バングラは、今日は激しい雨が降りました。
だんなの会社の門も、水で埋まり、だんなは裸足で帰ってきました。
というわけで、今日もご購読ありがとうございます。
また明日、お会いできますよう!