佐渡移住推進課日記

その赤いペン使っちゃだめよーだめだめ@特別支援学校の学生向け啓発講座学習会 by新潟県消費生活協会

先日、新潟で行われた特別支援学校の学生向け啓発講座学習会に参加してきました。

1月に佐渡の特別支援学校で、消費生活サポーターの立場で啓発講座を依頼されているためです。

今まで守られた環境でしたが学校を卒業すると独り立ちする学生さん。

そこそこお金もあるために、詐欺などに狙われることも多いそうです。

学校の意向にひしひしと愛を感じました。

佐渡には十数人の消費生活サポーターがいるのですが、いつもはオレオレ詐欺などの寸劇を上手に演じる先輩方も、ネット関係は。。。ということで、グループ内では「若い」「パソコンがつかえる」私にやれとご指名が。
で、タイミング良く、特別支援学校向けの対策講座が開催されるので「それに絶対出るように」とのことで行って来ました。

講座は、ほぼ1日ずつ、2週にわたり開催されました。

自分の中でショックを受けたり、なるほど、と思ったのは

1–特別支援学校の生徒さんは卒業後はほぼ就職で、いわゆる学問追求のために進学する人はいない
2–障害を持つ人に何か説明するときは、話すことの目次的なものを書いて、全体をつかんでもらい、1つテーマを話すごとに、今ここをやりましたよ、次はここですよ、とその都度現在位置を教えてあげることが必要
3–複数の人が一緒に話さない
4–必ず漢字にはルビをふる
5–もし時間や人数の関係で許されるならば、一人一人に対して質問してあげる(特別支援学校の生徒さんは非常に反応がいい。)
6–視覚障害を持つ方がどんな風に見えるかの色のシミュレーターアプリがある
7–消費生活関係で障害者向けの対策資料などはまだ整っていない
8–匂いに敏感な方が多いので、強い香水や香りのする柔軟剤を使った衣服は厳禁!(気になって話に集中できなくなる)
9–ビデオなどで音が大きすぎるものはだめ(びっくりして興奮してしまう)

などでしょうか(本当に大雑把ですが)

わかりやすくするために、音声で説明するだけではなく、文字や絵を使うのですが、色も注意しなければいけません。

講師の先生が視覚障害のタイプによってどんな風に見えるかわかる、このアプリを教えてくださいました。
色のシミュレータ(iphone用のアプリです)

このアプリを使うと、こんな風に4つの窓で教えてくれます。

(左上が一般的な見え方)

先生は10色だったかのマジックペンのセットの上にスマホをかざして画面を見せてくださいました。
私達には別々の色に見えるペンもアプリでは全部茶色っぽくしか見えない色もあり、衝撃でした・・・(一応、視覚障害を持つ方の色の見え方などは違うと聞いてはいましたがここまで現実を突きつけられたのは初めてでした。いかに自分が他人事として捉えていたかです。。。)

それにしても、これは便利!

というかこんなのあるなんて全く知りませんでした・・・

ちなみに知的障害の方に対しても、色覚の配慮は必要だそうです。

緑はだめ。
我々がよく強調のために使ってしまいがちな赤もだめ。

障害者向けのアプリに関してはこちらにいろいろ載っていました。
http://www.project-ui.com/itappli-list.html
http://www.tokyo-itcenter.com/700link/sm-iphon4.html

そのほかいろいろ知らないことばかりで、非常に勉強になったというか目から鱗でした。
今までいかに我々が障害を持つ方々に不親切なことをしていたかよくわかりました。

今回、佐渡の特別支援学校からはクレジットカードの使い方やネットショッピングについて講座をという希望で、最初は「難しいことも言えないし時間も少ないしたくさん話せないし、そんな難しい内容2つも盛り込んで、一体どんな風に講座を組み立てたらいいのか?」とかなり悶々としていましたが、講師の先生や他の地方の先輩サポーターさんのアドバイスで、短くシンプルに必要な骨格を作れるところまで来たので、本当に助かりました!

2週連続新潟でかなりしんどかったですが、行ってよかったと心から思える講座でした。

なお、全国的に消費生活サポータの制度はあり、新潟でも出前講座を受け付けています。

(いつものごとく画像が悪くてすみません・・・)

町内会の集まりでもいいですし、何かの集会のときでも大丈夫です。
ご興味ある方はお住いの地域の消費生活協会にお問い合わせください。

最近はオリンピック詐欺が増えてます。
https://tokyo2020.jp/jp/other/attention.html

皆さんの大切なお金を守るためにも、ご注意ください。

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