佐渡移住推進課日記

第一次産業、いやいや地方の活路はここにあり??@だから、ぼくは農家をスターにする 「食べる通信」の挑戦

久々に、心が震える、というかガーンと衝撃を受ける本を読みました。

だから、ぼくは農家をスターにする 「食べる通信」の挑戦

※佐渡関連本にカテゴライズしましたが、佐渡関連本ではありません。

「食べる通信」というのは私も実物を見たことがないのですが簡単にいうと「読む定期購読食材セット」って感じのようです。

生産者の心意気や生産の様子などをビジュアル化して、実物と一緒に届ける。
そういう定期購読誌です。
http://taberu.me/

創始者であるこの著者の方がまず面白い、というかすごい人だなと思いました。

1–大学時代、某テレビ局でADのバイト
2–報道番組担当だったので記者に憧れるようになった
3–新聞社を受けるも全滅
4–大学の先輩で代議士をやっている人から代議士の運転やカバン持ちなどのアルバイトをしないかといわれた=>政治の世界に入る
5–「書く」ことを諦めきれずの4をやめてライターとして食いつなぐ
6–街を歩いていると、知っている顔が選挙のポスターになっていた
7–その知人を尋ねると人手不足なので手伝ってくれ
8–彼は落選するがまだチャレンジするというので手伝いを続けた
9–手伝いを1年続けていたら裏方でサポートではなく「自分で」やリたくなってきた
10–30になるのに、東京で思うような人生を歩めていなかったことも手伝って故郷に帰って立候補しよう
11–周りの反対を無視して街頭演説を毎朝2時間、昼は1軒1軒訪問
※街頭演説はパトカーを呼ばれたり父親からも外を歩けないなど言われたこともあるそうだ
12–3ヶ月ぐらい経つと、周りの態度が変化=>手を振ってくれたり応援してくれる人が出てきた
13–岩手県議会の補欠選挙で見事初&トップ当選
14–2期連続のトップ当選
15–知事選に出馬、落選
16–「農山漁村にこそ希望を種をまかなければならない」と知事選で訴えて当時被災地の岩手をまわるうち、口で言ってきたことを自分の手と足を動かしてやってみたい
17–食べる通信創刊のきっかけとなる牡蠣養殖業の方との出会い(販売を手伝う)

結婚していなかったので気楽ということもあったかもしれませんが、素直に自分の心の声にしたがって前進して、出会いのエネルギーを上手に自分のエネルギーにして進化しているところがすごいなと思いました。

食べる通信ではFBでも会員のグループがあるようです。
そこには届いた食材の書き込まれていて、普段、消費者の声を聞くことができない生産者がこのコメントをみて
「いやぁ、もっともっとうまいものを作りたいな!」と生産意欲を増していたというのです。

読んでいるだけで涙が出てくるような、すごいダイナミクスです。

今までは、生産者から始まって消費者に到達する線でしか流れていなかった「流通」が、この食べる通信では消費者からまた生産者に帰ってくるような円形の流れができているのがすごいと思いました。

・・すごいすごい連発しすぎですねww語彙が少なくてすみません・・

もう一つ、驚いたのは、「小菊南瓜」の話。

これは福島県の会津地方で栽培されている伝統野菜なんだそうです。

福島出身でしたが全く知りませんでした・・・

この南瓜は一般の南瓜よりも小さく、大量生産できないことから需要も減り、生産者もたった2人に。

この食べる通信で小菊南瓜の生産者さんが提供していて、懇談会の座談会でこうつぶやいたそうです。

「在来野菜は種が最も大事。種を返してくれたらありがたい・・・・」

その場にいた読者の方がそれを聞いてFBで呼びかけました。

すると・・・45人の読者が種を洗って乾燥させ、呼びかけた読者の方へ送ってくれたそうです。

他にもすごいエピソードがたくさんありました。

この本に書いてあるエッセンスを佐渡でもやりたーーい!

そんな気分になりました。

文句なしで今年読んだベスト本です。
(といっても今年、試験勉強で本はあまり読めませんでしたが。。。)

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