佐渡移住推進課日記

あなたが見た管玉、佐渡産かもしれません!

先日、ジオパークガイド協会の研修会で、管玉の勉強してきました。

佐渡にはあちこち玉造の遺跡が残っています。
今回は弥生時代の玉造遺跡である新穂玉造遺跡について。
時間的余裕もないのでものすごく端折りますが、それらの遺跡からは島内で消費できない程の数の管玉が発見されていることからどうやら、佐渡は管玉の一大生産コンビナートだった可能性があるというのです!

そういえば以前新潟大学の先生の講義で日本各所から猿八の石からできたものが発見されていると聞いたことがある。。。

ここでせっせと制作して他の地方へ船で運んでいたのではないかということでした・・・
(社会は得意ではなかった自分は弥生時代に船で他の地方へ??とびっくりしたのですが、子どもたちに聞いてみると力強く縄文時代にもあったよと言われました。(;・∀・))

この管玉、マッチ棒より細いぐらいの太さなのですがなんと軸の真ん中に穴が開いてる!=だから管玉。
で作られ方なんですが、発見された失敗作を調査すると、大きい段階で穴を通したのではなく、マッチ棒ぐらいにしてから穴をあけていたようだというのですからびっくりだーー!

現在、日本のとある方が、この作り方で管玉の作成に挑戦しているようですが7年たった今も成功してないとか・・・

ガイドのある仲間は「こんなのうそだって!絶対大きいうちに穴開けて分割したんだって!」と今日習ったことや展示物を真っ向から否定していましたが・・・

「いや、我々も信じられないけど、実際調査結果でそうなっているのだから」と反論されて黙ってしまいました。。。

弥生時代の人の技術力、どんだけなんでしょう?
穴を開ける針を細くするのもすごく大変でしょうし。。。

発掘されたものは新穂の資料館に展示してあります。

 

※写真は撮影OKだそうですが、ネット上にアップするのはNGということでモザイクかけています。。。

こちらの遺跡は国の指定重要文化財になっています!

新穂歴史民俗資料館は以下の開館日時。なんと冬季はお休みですか!

11月26日(日)まで石仏展が開催されています。

昔つかわれていた民具なども展示してありなかなかの見応えでした。

行かれたことがない方はぜひ!

で管玉の勉強をした後は、原材料が取れる場所へ行って来ましたーー

資源保護のため詳細の場所は秘密です。。。

こちらは管に穴を開ける針の原材料。

こちらはノコギリに使ったのではないかという石。

こちらは本体を作った石と同じ素材と思われるもの。

いわゆる青玉です。

青玉の作られかたは朝、座学でジオパーク推進室の学芸員さんから教えてもらいました。

今回、一連のこうした勉強で、初めて石を見て「面白い!」と思えました。

一応ジオパークガイドなのですが、他のガイドさんのように石や地層に興味があるわけではないので行く先々で皆さんが石を見て「これは◯◯だよな」なんて喜々として話しているのに全くついていけませんでしたしついていこうとも思いませんでした!(笑)

でも今回、佐渡で管玉を大量生産し、その石が佐渡で取れるという勉強をして人間の生活に入り込んでいた石一つ一つにとっても興味を持てるようになりました。

歴史の勉強(弥生時代どんな暮らしをしていたかから始まって)、石の成り立ちや性質、用途などもう一度勉強したいと思うようになり、自分の中ではジオ元年(元日?)的な1日でした。

ジオパークガイド協会や推進室ではこうした資源を保全する方面で活動しています。個人の利益のために採取して資源が減ってしまうことを危惧していますのでご理解とご協力をお願いいたします。

後日余力があるときに他の同時代の遺跡なども掲載します。(多分2-3年後ぐらいになると思います。。)

ご興味ある方は、石仏展も開催していることですし、ぜひ新穂歴史民俗資料館へレッツゴー!

 

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