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第192号

公開日: : 文化

バングラデシュで自分改革??

□今日のレシピ  バングラデシュで自分改革??

 

 「だれからも必要とされず、だれからも愛されていないという心の貧しさ、そ

 れは一切れのパンに飢えているよりももっとひどい貧しさなんじゃないかと、

 私は思うの。」

 

 マザーテレサが、日本にきたときの言葉です。

 

 この言葉の正当性を裏付けるかのように、人生を生きていく上で、一番苦しい

 のは、経済的な貧しさではなく、「人々の無関心である」ということをいう人

 もいます。

 

 現在の日本の犯罪の根本は、幼少期の愛の欠如ともいわれます。援助交際でさ

 え、女性が父親との関係を充分に取れなかったため、そうした愛情を求める場

 合もあるという研究もあります。

 

 この間、ミザンさんちに行ったときに、隣人が面白いことをいっていました。

 

 

 「日本で、愛を受けていない人にとっては、バングラデシュは天国である・・

 ・。」

 

 何故だかわかりますか?

 

 バングラデシュでは、外国人、特に日本人は注目の的。行ったことがある人な

 らお分かりですよね!

 

 私が田舎に行こうものなら、近所中の子供達、大人達が一同に集まって100人ほ

 どの人だかりができるのは、ごく自然なこと。スター気分です。

 

 私なんかは、道を歩いていて視線を感じると、「何か文句あるかよ?」とガン

 つけてしまいますが、隣人の経験では、とある男の子(自分はないがしろにさ

 れているという劣等感を持っていた)が数日間滞在したとき、「この国は、素

 晴らしい! みんな自分に注目してくれる!」といって、帰る頃には元気を取

 り戻して、「日本でがんばるぞ?!」と生まれ変わっていたそうです。

 

 バングラデシュに、こうした効用があるのですね!

 

 非行や引きこもり等、心の問題で身近な人がお悩みの場合は、バングラデシュ

 を訪問するのもいいかもしれません。貧しさにも負けず、輝くひとみで子供達

 は笑ってくれます。

 

 mmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmmm

  

  

 □編集後記

 

 昨日は、ソビメラのワークショップの一環で、ドイツ文化センターでの「イン

 ジャスティス(原義=不正行為、不当な処置)」というドキュメンタリー映画

 を見てきました。

 

 ヨーロッパ近郊諸国での、難民等の国境越えをめぐる話でした。

 

 先日、このメルマガでもお伝えした治安情報で、ミャンマー付近の難民の話が

 ありましたので、自分の中ではタイムリーな話題でした。

 

 イスタンブールからドイツへ逃亡する人の中には、ボートを使って海を越える

 ケースもあるようですが、多いときは、1日110人もの死体が海から上がること

 もあるそうです。

 

 命をかけていくんですね・・・

 

 南北朝鮮統一等、日本人にとっては、あまりイメージできない世界かもしれま

 せんが、さまざまな意味で受難を受けている人々にとっては、国境撤廃は悲願

 なのでしょう。

 

 この「インジャスティス」、国境を越える側から、受け入れる側から、2つの

 視点でどの意味にも取れる単語ですね。うまくタイトルをつけたもんだと思い

 ます。

 

 まずは、一人一人の心の中にある「ボーダーライン」を撤廃して、本当の意味

 で「隣人を愛する」ことから始めていきたいものです。

 

 「いまの世の中、人間が人間を見捨てているのよね。

  親が子を、子が親を、兄が弟を、友が友を、隣人が隣人を。

 

  国と国の間に大きな違いはありません。

  どこへ行っても出会うのは人びとですから。

  異なった外見、異なった教育や異なった地位ではあっても、みなおなじです。

 

  どの人もみんな愛すべき人です。

 

  あなたがたがもし、苦しんでいる兄弟姉妹のひとりひとりを思いおこすなら、

 仕事はもっとらくに感じ、貧しい人たちにたいしてももっと心の底から微笑む

 ことができるでしょう。

  もし、貧しい人びとが飢え死にするとしたら、それは神がその人を愛してい

 ないからではなく、あなたが、そして私が、その人たちにパンを、服を、そし

 て愛を、思いやりをあたえなかったからなのです。」

 

                         マザーテレサ

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