ガイド付きで道遊坑コースをまわってみたよ
昨日、大雨の中、佐渡交流ネット主催の金山、相川まちなみ研修会に参加してきました。
佐渡金山と相川をまわる研修会でしたが、佐渡金山は今度行われる世界遺産ガイド研修会の講師にもなっている石川さんがしてくださるというのでとても楽しみにしてました。
案内されたのは、明治時代の道遊坑(どうゆうこう)コース。
以前も家族で行ったことがありましたが、道遊坑コースはな~ーんにもないというイメージでした。
が!
今回石川さんのガイドで回ってびっくり!
とっても面白かったです!
普通道遊坑コースにガイドを付けてもらえるか不明なのですが、佐渡金山を観光される場合は、ぜひゴールデン佐渡の方のガイド付でまわるのがおすすめです!
パンフレットと一緒にコースの地図をいただきました。
以前はなかったような気がします・・・
金脈に沿って掘り下げていった宗太夫坑と違って、道遊坑はまっすぐな線路が敷かれた坑道です。

これは前の部分をコンパクトにしてエレベータに載せられて上下していたとか。
エレベーターは現在蓋をされて見ることはできませんが、地図8番の機械工場のところのDVDに映ってます。
さてさてコースの説明に戻ります。
最初はこの道遊坑の入り口の坑道は、石川さんが入社当時は「次助坑」(じすけこう)と呼ばれていたそうです。こちらの入り口は正確にいうと道遊坑ではないということで。。。
持って行ったカメラにSDカードがはいってなかったので写真撮りそこねましたが、上掲地図(クリックすると大きくなります)の②番のところにお酒の醸造所があります!
知らなかったーー!
一時は黒豚ちゃんも下がっていたそうですが、発酵がすすんで匂いも結構強くなっていたので現在は別の場所に移されたとか。
すごいですねーー
あとは右端切れてますが3番のところは道遊の割戸(どうゆうのわりと・われと)の真下。
ここも圧巻です!
そういえば・・・前回来た時は、暗くて行きたい人は懐中電灯を持ってという感じだったような・・・
今回は普通に電気がついていて明るく行けました。
今度確認してみますが、世界遺産登録を意識して改善されているんでしょうかね。
道遊の割戸直下の断面図。ボケてますが。。
著作権は多分石川さんにありますので本当は掲載不可かもです・・・
ちょうどボケてるので許してください・・・
露頭部分は手で掘りましたが、中はダイナマイトとかで掘削したということです。
世界的にもこういう状態で掘るのは珍しいそうですね。
山を壊さず、必要な部分だけ掘るっていうのが。。。。
そうそう、鉱山内の温度について。
一応年中10度ぐらいと書かれていますが、夏と冬は風が出るので、体感温度は低くなるそうです。
外気と中の温度が同じぐらいの春と秋(今です!)が寒さを感じにくく、観光にはよいのだとか。
外が暖かい時期だと冷たい空気が下に押しやられて入り口の方へ流れるし、外が0度などの寒い時期だと暖かい空気が上へ押しやられて出口の方へ向うので寒さを感じるのだそうです。
これもゴールデン佐渡の社員さんならではの説明ですね。なるほどーー
外に出ると機械工場が出迎えてくれます。
左に行くと道遊の割戸に行けるというので機械工場においてある傘をお借りして行って来ました。
機械工場から7分です。
道を上がっていくとあじさいなどが植えられています。
ここはあじさいもひまわりも桜もみんな一緒に咲くそうです。
坑道からの風も影響しているのでしょうか、気温が上がらないんだそうです。
初耳だったのでびっくりしました。
ここはお風呂の跡地。50人ぐらい入れるお風呂があったそうです。
坑夫の方々は15時で終わりなので、石川さん達社員がタイムカードを押すぐらいの時間には、坑夫の方々はこちらで入浴も終わってる、みたいな感じだったとか。
長く勤める社員さんならではのリアルな話ですねーー。
更に上がっていくと緩やかな坂道になっています。
昔はこういう感じじゃなかったそうで、階段とかになってると言ってたかな・・・やわらぎなどの神事も行われた場所だったとか。
更に登ると高任(たかとう)神社です。
大山祇神社の分神で、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を祀っているそうです。
余談になりますが、神社の上に載せてある「千木(ちぎ)」のカットの仕方で男性神か女性神かわかるそうですね。
サイトによっては本数も関係していると記載があるものもありますが・・・
参考サイト
http://nishinojinja.or.jp/faq/115.html
下に埋め込まれているのは浜石。
浜石のほうが金の含有量が多かったとか。
機械工場にも浜石展示されてます。
神社には鉱山で取れた石が祀られており、操業中は毎年新しい石に交換されていたようですが、今は最後に祀った石がそのままだそうです。
高任神社の脇の階段を登ると目的地の道遊の割戸です。
以前は坑道が崩れないように支柱を立てていた方がいらっしゃったので社員の方はその方と一緒に中まで入ったこともあるそうですが、今は立ち入り禁止です。
その方の支柱立ての技術があれば、現在立ち入り禁止の箇所も入れるようにはできるかもですが、残念ながら引き継がれなかったので、永遠に立ち入れない箇所がそのままだということです。
また、近代に入ってからボーリングなどで新しい鉱脈を探したりもしましたが、全部江戸時代の山師の探り当てた鉱脈に行き着いてしまうということで、もう資金投入すべき新しいものはないだろうということで佐渡金山は操業停止しました。
これだけの科学の発達を持ってしても、超えられない人間の叡智があるというのは本当にすごいとしか言いようがないですよね・・・
ちなみに道遊の割戸へ続く階段は雨の日は木なので滑りやすく、実際骨折した社員さんがいるそうです。
雨の日には木の上には登らないほうがよいかもです。
さてさてスタスタ戻ってきて機械工場の脇にある高任立坑。
規模を小さくして展示してあります。立坑の向こう側に色の違うアスファルトがありますが、あそこがかつてはエレベーターの入り口だったとか。
島だったので、経費削減も含めて、近年はこの機械工場で部品を作ったり修理したりしたそうです。
これは穿孔機。
最初は水が出なかったのですが、後から出るように改良されたようです。
下の写真はキャップランプと充電器。
これを装着して作業されたのですね。
コークスと石炭。ここで焼いたそうです。
これが噂のエレベーターが出てくるDVD。
高任公園を歩いて行くと左側向こうの山に見えるのが、佐渡のマチュピチュ?上相川町。
まだ行ったことがないですが前から興味があるので今度行ってみたいです。。。
これは向こうの搗鉱(とうこう)場。ここから空中ロープウェイが通っていて、子どもたちが乗って下りて、とか普通だったそうです。
私は怖いので絶対乗りたくないです・・・
細かい話はここに書いてしまうと何なので、佐渡金山に行かれた事がない方は、ぜひ現地でガイドさんから聞いてみてください。
ガイド付きコースもありますので、来年の来島時はぜひ!
http://www.sado-kinzan.com/course/
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