トキが佐渡に生息している理由・・・実は鳥版島流しだった・・・!?
公開日:
:
佐渡移住推進日記
10月から3月まで開催される、トキガイド養成講座に申し込んでおりましたが、一身上の都合により、本日、第3回から講座に参加してまいりました!
トキといえば、トキの森公園!
ですが、今回の一連の講座は、トキ交流会館。
同じ場所なのかとおもいきや、違う場所で、もうすぐ道の駅が見える潟上温泉の近くにありました。
島外のものとしては「似たような名前の施設があって、非常に紛らわしい・・・」という印象もありますが、こちらはどちらかと言うと、学術的な用途に使われているようで、2Fには、新潟大学朱鷺・自然再生学研究センターがあります。
http://www.niigata-u.ac.jp/transdiscipline/toki/index.html
さて、肝心の講座の話に戻りますが、参加人数は、予想をはるかに超える人数で、結構な人数の方が参加していました。
100人はいるかな・・・という印象もありましたが、実際に何人かは数えませんでした・・・・50人ぐらいかな??
本日のテーマは、新潟大学人文学部教授池田哲夫氏による「朱鷺発見の旅–川口孫治郎『佐渡の鳥』(1926(大正15))を中心に–)」
いただいた資料を眺めていると、文字がびっしりで、なんか退屈そうな感じ・・・
と憂鬱な気持ちで開始を待っていたのですが、予想外に非常に面白い講義でした。
佐渡で朱鷺調査が進んだのは、なんと、あの柳田国男氏が1枚かんでいたそうです。(それについての詳細は今回は省きます)
佐渡での朱鷺発見の発端は、絶滅したと思われていた朱鷺が、佐渡にいたというところから川口氏がはるばる福岡からやってくるわけです。
非常に面白いと思ったのは、今でこそ天然記念物として保護されている朱鷺ですが、当時、朱鷺が普通に数がいたときは、朱鷺は害鳥として、人々から煙たがられる存在だった、ということ。
佐渡在住のとある人物の談話によると、「夏の仕付(苗などを植えること?)の頃、小豆畑についたら、一粒も残さぬ。トキにつかれたら往生だと人々は言う。大きな脚指で稲を踏みつけるし、保護する理由はわからぬ」。
更に、新潟の中越地方に残る鳥追いの歌(歌詞がこちらに掲載されてました)
これを読むと、
いっちにっくい鳥は、ドウとサンギと小雀
憎らしい鳥はドウ=朱鷺、サンギ=鷺、小雀
ということですから、人々から憎まれていた鳥の1つだったことがわかります。
しかも新潟から追い出して、佐渡へ追いやった・・・
人間だけでなく、鳥まで島流しだったということで、笑いました・・・
また、鶴や白鳥に関する昔話は沢山残っているけれども、朱鷺は沢山いて生活に密着していただろうにもかかわらず、ほとんどそういう話が残ってないことからも、あまりトキに対して良い印象は持たれていなかった可能性も考えられます・・・
ということで、今日は、朱鷺の意外な一面を見たようで、とっても親近感を得た講義でした。
また、最後に紹介された鳥類学者の内田清之助氏の言葉に非常に嬉しくなりました。「自然を愛するものは、佐渡に来るべし。人為を好むものは、新潟と銀座の柳の下に行くべし」という趣旨の言葉でした。
これも笑えますが、新潟と銀座が一緒くたにされていると、佐渡はよっぽど田舎なんだなと、複雑な思いも・・・爆
次回の講座は夜なので、ちょっと行くのが憂鬱ですが、頑張って参加したいと思います。
関連記事
-
きらりうむ佐渡 2019年4月20日オープン!まち歩きツアーは予約不要!
明日、新しい佐渡金銀山ガイダンス施設がオープンします。 オープニングイベントで無料の街歩きツアーがあ
-
父の割戸(ててのわりと)
昨日、ジオパークの講習会が佐渡金山においてありました。 全行程「徒歩」と書いてあったのです
-
佐渡の伝統芸能と食べ物を1日で体験したいなら鬼太鼓どっとこむに行くべし!
運動会の疲れもとれないまま、主人がオランダのNGOから鬼太鼓の取材を頼まれていて、仕方なく(おっと・
-
長谷寺(ちょうこくじ)
先日ボタン祭りのときにも少し書いたのですが、地元町内会のツアーでも世阿弥のたどった道ということで追加
-
【北前船展リレー講演会】開催のお知らせ(7月4日~8月30日の全6回)
新潟県立歴史博物館が15周年を迎え、7月4日の佐渡を皮切りに全6回、新潟県内で北前船についてのリレー
-
【本のレビュー】マンガ 自営業の老後
佐渡(あるいは別の地方)に移住して自由気ままに生きるんだ! と佐渡(地方)移住を考えている方へ
-
佐渡ー新潟の航空便は12日までメンテナンスが延長されました
道路の雪もすっかりとけ、春らしさを感じるこのごろですが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 個人的に
-
第12回薬師如来御開帳法要@佐渡姫津 行って来ました!
地味にあちこち行ってるんですが、記事にするまでの時間が足りず、ネタがいろいろまた溜まってきています・
-
【講座情報】「農地の自然再生」@新潟大学 佐渡農業・環境講座
市報にも掲載されていますが12月4日18時よりトキ交流会館で農地の自然再生についての講義があります。
- PREV
- 11月3日は第17回佐渡ふれあいアッセまつり
- NEXT
- 11月の種まき事情