*

知識の詰め込みはもう古い! 家庭学習力を高めよう!@トキのむら元気館

公開日: : 最終更新日:2020/12/10 佐渡移住推進日記, 講座開催

昨日、小学校の学年行事があったのですが、それには行かず、トキのむら元気館で行われた講演会に行って来ました。(関係者の皆様申し訳ありません。)

講師の先生は、東京から来られた本もたくさん出版している田中博之先生。

最近、こちらの本が出版されたようです。

家族の体調不良に振り回され、前日から私もちょっと具合が悪くなり、やっと起きていったのですが、見事遅刻。。。

てっきり、駐車場は満杯で、また隣の敷地に停めに行かないといけないかなと思ったら、元気館の駐車場もガラガラ。

あ、あれ・・・

中に入ると、てっきり、ござ敷でぎゅうぎゅうで座って聞くものと思ったら、机とイスがおいてあり。。。
かなり少ない参加者でした。
遅刻していったのは私だけ。(;・∀・)

で、またまたびっくりしたのが、「家庭学習力を高めよう!」というテーマなのに、「いかに家庭での学習時間を確保するか」的な話ではなかったこと。

学習の方針も「知識を覚える」から「資質・能力を育てる」教育に変化するそうです。

小学校は2020年から(準備期間2018年から)
中学校は2021(2019)
高校は2022(2020)
大学入試は2019

講師の先生が「学力を高めすぎると、佐渡に戻ってこなくなるという心配もあるのでは」という話をされていて、実際、学力日本一の福井で頭脳流出が起こっており、福井大が過疎化?しているとか。

でまた一方で、学力の高い秋田では、低収入の問題があり、高学力=高収入の方式が当てはまらないという問題も。

おうちによっては「なので、学力は高めなくてよい」というところもあるようです・・・

今回は、学力世界一のフィンランドの例を見ながら
1–発想力
2–質問力
3–課題解決的な思考力
4–家庭学習力
などを高めて、未来を生き抜く力を高めるための話を1時間ほどでしていただきました。

フィンランドでは、作文の時間があるそうです。
でも日本のように自分の体験を書かせる作文ではありません。

物語を作る授業です。

以下の動画は、違法だと思うので、いつまで見れるか不明なのですが・・・dailymotionで今回講座で見せていただいたフィンランドのその授業の内容など出ています。長いので作文の授業は9:26ぐらいからで、実際に生徒さんが作った作文を発表しているのが14:37あたりからです。

子どもの学力イチバンの国 / フィンランドの教育 投稿者 JKzappa

文章の出だしから引きつける内容で、これはすごいと唸らざるを得ないです・・・

もう一つ、フィンランドの教育で特筆すべきなのは、家庭でお母さん達が子供たちに語りかける「ミクシ」という言葉。
SNSの名前ではありません・・・・

「なぜ?」という言葉なんだそうです。

フィンランドの子供たちがとっても楽しみにしているのは食後のお母さんによる読み聞かせ。
そのときに、「なぜ」と聞くんだそうです。
また何か子供から質問されたときに、答えを言わずに「なぜ」と質問するんだとか。
実は私もめんどくさいのもあって、「なぜだろうね。あなたはどう思う?」とかでごまかしてました。。。

※講師の先生から一言あったのは「叱るときになぜと質問してはいけない、嘘をつく子になってしまう」ということ。

講師の先生からの講座の後は、休憩を挟んで、ワークショップ。
4-5人のグループになって「家庭学習力の向上に向けて家庭で何ができるか」について意見を出し合うというものでした。

参加者の中には学校の先生も多くいたようで、私のグループの2/5は学校の先生でした。。。ひえーー

発表が終わったあと講師の先生は「こんな短い時間で本質的なことをつかんでまとめたのは素晴らしい」的な講評で、さすがこういうことを行っている先生だけあるな。。お上手だなと驚きました。

発表の中で「褒めても響かないことがある。褒め方がまずいのか」という質問もあり、それに対して先生は「伸びしろを褒めましょう」という答えでした。

それはよく言われることなのですが・・・

うちの中学生の息子もこの間マラソン大会で相変わらずのビリだったのですが「練習と本番とくらべて5分もタイム縮まったんだよ!」と褒めて!という波動できたので、そこで褒めればよかったのですが、心の中で「本番と練習と比べられないだろ!」と怒りが湧いてしまい、無言でした。。
なかなか伸びしろを褒めるのも難しいです。笑(言い訳)。

個人的には、親がもう少し子供と一緒の時間を過ごせるように、仕事の条件も改善すべきなのではないかという気持ちも感じました。例えばせめてお母さんがパートで数時間働いた感じでも、生活費に問題ないなど。共働きでフルタイムだとどうしてもお子さんにしわ寄せが来ますよね。夕飯の時間も遅くなるし、流れ的に寝る時間も遅くなるし。。。

難易度は高くなるかもですが、親的には、ボランティアをした、海外留学がある、部活で成果をあげた、など総合的にその子の特性をみてくれるようになるのは少し気が楽ですよね。

ベネッセのほうでまとめている「保護者の家庭学習支援力チェック」という資料の紹介もありましたが、現在、ネット上にはないようです。。。かろうじてその前段階の項目のまとめページがありました。この次がそのチェックリストだったようなのですが、今は404エラーでページがないようです。。。
http://berd.benesse.jp/berd/berd2010/feature/feature06/tanaka_03.html

◎保護者の家庭学習支援力チェック(2017.06.16追記)
1テレビを見る時間やゲームをする時間を制限している
2約束したことや自分の言動に責任を持つように言っている
3早寝早起きなど規則正しい生活をするように言っている
4他の人に迷惑がかかることをしないように言っている
5食器の後片付けなど自分のことは自分でするように言っている
6将来の夢の実現のために、今どんなことをすることが大切なのか一緒に考えるようにしている
7子供のよいところをできるだけ認めて自信をもたせるようにしている
8学校で習ったことが社会に出て役立った話を聞かせたことがある
9子供から将来の夢や目標について話をよく聞いている
10興味・関心のあることを自分で調べたり勉強したりするように勧めている。
11学校通信や学級通信にはいつも目を通すようにしている
12授業参観には毎回参加するようにしている
13授業の手伝いをするボランティアをやりたいと思う
14地域の行事や活動にできるだけ子供と参加するようにしている
15ゲストティーチャーとして授業に参加したことがある
16子供といっしょに本を読んだり読んだ本の感想を話しあったりしている
17新聞にかかれていることについて子供とよく話をする
18子供と一緒に美術館や博物館に行った事がある
19教育に関する講演会などにはできるだけ参加するようにしている
20教養を身につけたり資格を取るために学習や習い事をしている

ほか「豊かな心を育てる家庭教育」。
簡単に箇条書きで、タイトルから推測できる基本的なことは書きません。。。

◎豊かな心を育てる家庭教育

原則1 心の居場所を創る
家族の団欒・子供の気持ちを受け止める・子供の頃の失敗談を話す・料理、工作、ゲーム、絵画など一緒に

原則2 生活習慣を育てる
早寝早起、部屋の整理整頓、お手伝いや家庭の役割、メディアコントロール

原則3 優しい心を育てる
ご先祖様に感謝、あいさつ

原則4 家庭学習の習慣
親子読書、一緒に図書館

原則5 豊かな体験
自然に触れる、お年寄りとのふれあい、多様なボランディア活動、地域の活動に参加、音楽鑑賞など情操教育

原則6 自立心を育てる
ルール守る、自分のことは自分で、過保護、過干渉はだめ、しつけと支援、自由のバランスを取る

原則7 絆と思い出
詩や短歌を一緒に創る、夢実現カード

原則8 健康な体
正しい姿勢

原則9 強く正しい心
忍耐力や我慢の心育てる、継続して打ち込めるものに取り組ませる、嘘をつかない強さ、丁寧で正しい日本語使えるように、学校と社会のルールを

原則10 考え、判断する力を育てる
節約と節制の心、善悪の判断、お小遣いの適正な使い方、相手の気持ちにたって、自分の長所と短所見つめる

佐渡も、我が家の子供が行っている学校は昔ながらの先生的な感じで「自主学習」という宿題などで自分で調べ物をして来させる宿題もかなり多く出ています。先生も単に資料をまとめたものではなく、その子独自の視点があるものを評価しているので、へぇーと感心しています。

ただその一方でやはり学校に問題があり学校へ行ってないなどの方がいらっしゃるのも事実です。

いずれにしても日本全体の教育が変化しようとしているようなので、家庭でもそういう流れを感じ取り、子供1人1人の特性を活かせるような接し方をしていかなければと思いました。

合わせて昔の記事ですが
背が低い子には台を準備してあげる?@インクルーシブ教育について  by 村田圭氏

すべてのお子様がよりよき人生を歩んでいけますように。

関連記事

絶滅危惧種を田んぼで飼おう!@新潟大学 「朱鷺の島地域再生人材創出事業」 佐渡農業 ・ 環境講座

3回に渡って新潟大学 「朱鷺の島地域再生人材創出事業」佐渡農業 ・ 環境講座が開催されています。

記事を読む

佐渡に朝まで遊べるスポーツバー誕生!【20歳以下閲覧注意?】

来る10月10日に相川に朝まで遊べるスポーツバーが誕生します。 オーナーは、おこさんがいる

記事を読む

赤泊町並み巡り

ちょっとさかのぼって3月22日、赤泊でガイド研修会がありました。 赤泊の方には本当に申

記事を読む

看板に偽りなし!時計の電池交換はあっという間!古いねじ巻き時計も修正可能!辻時計店

佐渡のお店シリーズ。 数ヶ月前のこと。 大学卒業直後に正社員で勤めた会社の方から誕生日祝いに

記事を読む

タタミをフローリングにしよう!@ひょうごやDIYワークショップ

えーとこれはさかのぼること2ヶ月前・・・ 佐渡地域おこし協力隊の金井担当、熊野さんが、

記事を読む

ヤマト便事情

皆さんご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、通常の規格外の大きいものを送る「ヤマト便」を久しぶりに

記事を読む

2012年10月21日は佐渡金井地区が熱い??

2012年10月21日は、金井小学校で文化祭があり、佐渡病院の病院祭りがあり、かない社協祭り(佐渡市

記事を読む

農業のマーケティング教科書

生産者と購入者の違いがアンケートなどの実例を用いて説明されているので読み応えがありました。

記事を読む

農業で成功する人うまくいかない人【本のレビュー】

家庭菜園からちょっとだけ「農業」に規模拡大しようかなというチャンスがあって、「農家って?」と考えてい

記事を読む

佐渡のバイオリニストこうじん君登場@糖尿病デーブルーライトアップ

毎年佐渡病院では世界糖尿病デーに合わせてブルーライトアップがあります。 今年は14日(

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です



  • CAMPFIRE

  • ホームページ制作・動画作成・写真撮影などマルチメディア制作全般を行っています。

  • 福島県福島市に合併された、UFOでまちおこしを図る某I町出身。
    海外在住を経て現在、日本にロングステイ中。
    佐渡では、金井・新穂地区に出没。
    ●トキガイド
    ●佐渡ジオパークガイド
    ●佐渡消費生活サポーター
PAGE TOP ↑